インモータルズ -神々の戦い-(Immortals) (2011年:米) [Movie(映画・DVD)]
『タイタンの戦い』に続いて制作されたギリシア神話を題材にした作品である。
神々の戦いとしてよく知られているのは、ゼウス率いるオリュンポス神とクロノス率いるティターン神との覇権争いティーターノマキアーである。
この作品もそういった内容かと予想していたが、壮烈な神々の争いというようりは、神話にあるテセウス(アテナイ王)とミノタウロスの戦いをモチーフにティータノマキアーを織り交ぜるという構成になっており、人間VS人間という構図が中心となっている。
内容に関しては、作品をご覧いただければと思うが、今回の鑑賞感想としては、古代文明や神話を取り扱った作品の見どころについて思うところとなる。
古代ギリシアや古代ローマ、古代エジプトを舞台にした作品の多くは、衣装や神殿といった当時の様子を映像で再現することの面白さにあると言える。今では、遺跡として目にすることのできる建築物の多くは、当時の生活の一部であり、映像背景として豪華に描かれる。本作品では、その豪華さは際立ってはいないが、セイント星矢を彷彿とさせるオリュンポスの神々の衣装はなかなか面白い。
建築物も多くが現代では考えられないほど桁はずれに巨大なのも楽しい。世界の七不思議にもあげられるヘリオスの巨像もこんな風にそびえていたのかと想像する。そういった古代史に消えた謎も、これらの映像世界では想像力豊かにすれば、楽しむことができる。
神話とは神話なので、その記述に忠実である必要はなかろう。それぞれを題材にエンタメ性を持たせ映像化された作品を素直に楽しみたいものだ。
ただ、先のティータノマキアーのシーンが予想より少なかったことが少々残念な作品であった。やはりテーマは人間と神との関わりであることを軸に見た方が面白さも増すであろう。
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