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おっぱいバレー(2009年:日) [Movie(映画・DVD)]

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本作は小説「おっぱいバレー」(水野宗徳)を原作とする邦画だ。

 

著者が男子バレーボール部顧問の女性教師から「優勝したら、おっぱいを見せると約束した。」というエピソードをもとに小説化し、後に綾瀬はるかさんを主演に映画化したものである。

なんともバカバカしい話ではあるが、自分たちの中学生時代を振り返ると、その思考レベルたるや、ほぼ同等と思えるほど共感できてしまうのが悲しくもあり、面白くもある。

内容はともかく、小説とは異なり、時代設定を1979年としてあるところが、40代の私には共感を誘う要素でもあったわけであるが、さて、どうしてそのようにしたのだろうかと疑問の湧くところではある。

監督の羽住英一郎氏は、インタビューの中で次のように言っている。

原作の時代設定は現在だったのだが、現在の中学生が「おっぱい」見たさに、バレーの練習に燃えるかどうかは疑問。インターネットが全盛の今、「おっぱい」などは簡単にみられる。パソコン画面ではなくて、生のおっぱいが見たいという風にすると本当にいやらしくなってしまう。

そこで、 まだ情報が溢れていない30年前、それこそ毎日がエッチな妄想の繰り返しの思春期の中学生を描きたかった。

また、今の学校を取り上げると、30年前ほどシンプルではなく、モンスターペアレンツやら何やらまで話が広がるので、その点はこの作品では触れたくなかったということである。

インタビューの詳しい内容は下記で知ることができる。 

 

綾瀬はるか主演『おっぱいバレー』監督 羽住英一郎インタビュー

さて、そんな理由から時代設定を1979年としたわけだそうだが、果たして今の若い人たちには、この作品どのように受け止められるのだろうか。

私たちその時代を知る者にとっては、ノスタルジーを誘うものであるのだが。

例えば、「三丁目の夕日」。私はさすがにあの時代を知るはずもないが、80年代はあの時代のアップグレード版でしかないようなものなので、さほど違和感を感じない。

テレビだ、冷蔵庫だ、洗濯機だ、エアコンだ、自動車だ、電話だ、特急だと次から次へと「無」から「有」になるわけだが、80年代はテレビのリモコンがノーマルになったり、ビデオテープが一般的になったりとしたものの、基本的にはアナログ路線であったことに変わりはないからだ。

携帯もなければパソコンもなく、エッチな情報は、エロ本を頼りに入手するという今では考えられないほど「情報弱者」であったのである。

今の若い子たちは、そんな今はオッサン達の若かりし日の欲望をテーマにした作品に果たして共感できるのかどうか、是非知りたいところではある。(女性視点からすれば、いつの時代も男子はスケベでアホな生物にはかわりないだろう)。 

少々話がそれたが、当時の男子中学生のスタンダードとまではいわないが、およそ標準的な生態を知るにはよい作品といえよう。(もっとも知るに値するかどうかは別だが・・・)。

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